第1章の要約をしておく。
[言語ルール(=公理(Axioms)=お経=呪文)]
(A):
言語ルールは実験検証不可な呪文 (i.e., お経, 魔法の言葉, 形而上学的命題)であって、カントの「アプリオリな総合判断」に対応している。 すなわち、
$\qquad \qquad \qquad $世界記述史の図式
$
\underset{\mbox{(カント哲学)}}{\fbox{アプリオリな総合判断}}
\quad
\xrightarrow[\mbox{数量化}]{}
\quad
\underset{\mbox{(量子言語)}}{\fbox{言語ルール1と2}}
$
これによって、
世界記述発展史内の「⑥$\rightarrow$⑧$\rightarrow$⑩」が実現される。
したがって, 我々のできることは、「理解すること」ではなくて、
である。
言語ルール1と2 を丸暗記して、後は試行錯誤しながら
である。
[言語的解釈(=マニュアル)]
原理的には, 解釈など無くてもやっていける. 試行錯誤しながら自然と会得できるものである。しかしながら,
黙って計算するとしても
言語的解釈 ($\S$3.1)の中で、最も使い出のある金言は、
(B): 量子言語の使い手の上級者に素早くなりたいならば、量子力学の言語的解釈(= 言語ルール1と2の使い方のマニュアル)を指針にした方がよいだろう。
である。
デカルトからカントまでの西洋哲学の流れを、量子言語的に理解するならば、次図のようになる。
\begin{align}
\underset{\mbox{[二元論的観念論]}}{\mbox{デカルト哲学}}\longrightarrow
\left\{\begin{array}{ll}
\textcolor{blue}{\underset{\mbox{[言語ルール]}}{\mbox{大陸合理主義}}}
\\
\\
\textcolor{red}{\underset{\mbox{[言語的解釈]}}{\mbox{イギリス経験主義}}}
\end{array}\right\}
\longrightarrow \underset{\mbox{[量子言語]}}{\mbox{カント哲学}}
\end{align}
したがって、
または、ウィトゲンシュタインの言葉を借りるならば、
である。
私の言語の限界が、私の世界の限界
以上が、量子言語のすべてである。
1.2(3): 要約 ( 量子言語: カントのアプリオリな総合判断 )
This web-site is the html version of "Linguistic Copehagen interpretation of quantum mechanics; Quantum language [Ver. 4]" (by Shiro Ishikawa; [home page] )
PDF download : KSTS/RR-18/002 (Research Report in Dept. Math, Keio Univ. 2018, 464 pages)
要約 (量子言語のすべて)
量子言語 (= 測定理論 )は次のように定式化できる。
\begin{align}
&
\underset{\mbox{ (=量子言語)}}{\fbox{測定理論}}
:=
\underbrace{
\underset{\mbox{ ($\S$2.7)}}{
\overset{
[\mbox{ (純粋) 言語ルール1}]
}{\fbox{純粋測定}}
}
\quad + \quad
\underset{\mbox{ ($\S$10.3)}}{
\overset{
[{\mbox{ 言語ルール2}}]
}{\fbox{因果関係}}
}
}_{\mbox{ 一種の呪文 (アプリオリな総合判断)}}
+
\underbrace{
\underset{\mbox{
($\S$3.1)
}}
{
\overset{
{}}{\fbox{言語的解釈}}
}
}_{\mbox{ 呪文の使い方のマニュアル}}
\end{align}
すなわち, 量子言語の精神は、