アブストラクト: 測定理論 (= 量子言語 )は次のように定式化される: \[ \underset{\mbox{ (=量子言語)}}{\fbox{純粋測定理論 (A)}} := \underbrace{ \underset{\mbox{ (\(\S\)2.7)}}{ \overset{ [\mbox{ (純粋) 言語ルール1}] }{\fbox{純粋測定}} } \quad + \quad \underset{\mbox{ ( \(\S \)10.3)}}{ \overset{ [{\mbox{ 言語ルール2}}] }{\fbox{因果関係}} } }_{\mbox{ 一種の呪文 (アプリオリな総合判断)}} + \underbrace{ \underset{\mbox{ (\(\S\)3.1) }} { \overset{ {}}{\fbox{言語的解釈}} } }_{\mbox{ 呪文の使い方のマニュアル}} \] 第5章では フィッシャー統計学を 言語ルール1の枠の中で考察した. 本章では, フィッシャー統計学

  • (特に,回帰分析)
を測定理論 ( 言語ルール1と 言語ルール2 ) の枠組みで記述する.
この章は、次の文献からの抜粋である。
$(\sharp):$ S. Ishikawa, Mathematical Foundations of Measurement Theory, Keio University Press Inc. 2006.





$\S$1.1で述べたように, 我々の目的は次図を主張することである:
  • 図1.1: 世界記述の発展史の中の量子言語の位置
上図(特に, ⑦--⑨)から、量子言語は次の3つの特徴をもつと言える: $$ \left\{\begin{array}{ll} \mbox{ ⑦ :量子力学の標準解釈} \\ \mbox{ $\qquad$ (i.e.,コペンハーゲン解釈の真の姿) } \\ \\ \mbox{ ⑧ : 二元論的観念論の終着点 (デカルト=カント哲学) } \\ \\ \mbox{ ⑨ : 未来の理論統計学 } \end{array}\right. $$